本ブログは私たち家族の佐賀移住を計画段階から公開し、その苦楽や顛末などをお伝えしていこうという取り組みである。

田舎って怖いんでしょ?地方移住前に東京出身者が思うこと5選!

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突然だが私は東京生まれ東京育ちのシティボーイである。

 生まれも育ちも東京都は世田谷区!ド東京出身である!

 

振り返ってみれば、小中高と学校で出会う友人はもちろん東京の人。目に映る範囲すべて東京。この世に生を受け、初めて認識した世界は東京であり、東京で見聞きするものは私のスタンダードであり常識であった。ところが大学に進学すると地方出身者と出会う機会が突然に増える。そこで初めて東京出身者がマイノリティであるということに気づかされたのだった。 そして地方出身者と親しくなると彼らは口を揃えてこう言った。

「東京は怖いとこだと思っていたけど、住んでみたら全然そんなことない。人もすごく優しい。」と。

青森県出身の松本くんも、北海道出身の岩谷くんも、佐賀出身の妻も、みな一様に同じことを口にした。 一体君たちの地元で私の地元(東京)のことどの様に伝わってんのよ? とも思ったが、そういう私も「青森県」「北海道」「佐賀県」などについて大した知識も持ち合わせていなかったので、「人は行ったことや住んだことのない地域については、テレビや本などで仕入れた断片的な情報で形成された、漠然とした偏ったイメージしか持っていない」ということを思い知らされたのだった。 「まあ、みんな東京に慣れたみたいでよかったよかった。」と、地方へは旅行でしか行く機会のない私は、彼らの機微な心の動き、葛藤や想い気持ちなどについて、そこまで深く注意を払うこともなかったし、もし注意を払っていたとしても、その細やかな気持ちを正しく理解し共感することは出来なかっただろう。。。

 

さて、前置きが長くなった。

それから20年ほどが経った現在。
平成とともに30代を終えようとしているシティボーイの私は、来る2019年4月、佐賀県有田町へ地方移住をすることとなった。

そんな中、私はどうしても皆さんに聞いてほしい想いがある。それは、   

  

  

 

 

田舎住むのめっちゃ怖いんだけど!!

いや!めっちゃ怖いんだけど!!マジで!

 

 

 

ということである。

そう!地方から東京へ上京するのも怖いだろう。しかし東京からの地方移住も怖いのだ。 世の中には上京する人の方が多いため、「地元を離れ私東京で頑張ってます。でも地元に帰るとやっぱり落ち着く。」的な話はよく聞くし容易に想像が出来るだろう。

しかし私は言いたい!逆パターンだって怖いのだ!大都市であろうと人にとっての故郷は故郷なのだ。その場所に長閑な田園が広がっていようと、ビルが立ち並び高度に都市化されていようと、故郷に対する想いは変わらない!山や川が人の心を癒やすのではない!幼少時に見た風景が人の心を癒やすのだ!!

今なら分かる!あの時の地方出身者たちの気持ちが!

不安だよね?怖いよね?

でもね行き先が田舎でもやっぱり移住は怖いよ。

だって私、田舎とか住んだことないもん!!

何度でも言おう!私は東京生まれ東京育ちのシティボーイである!東京は私の故郷でありベースであり、スタンダードであり常識なのだ。

田舎での生活は私にとってまったく未知の世界。これまでの経験が一切通用しない未体験ゾーンなのだ!

 

 

という訳で今回は、今私が想像している田舎に対する恐怖を余すところなく公開したい。そうすることで、私の恐怖が少しでも和らぐのではないかと考えたためだ。 このため、本記事はあくまで私のための記事となっており、その執筆により私の恐怖が少しでも和らぐことが主目的となっている。 断言しよう!この記事に書かれている内容は誰の役にも立たない! また、その内容は私の恐怖から生まれた妄想が多く含まれているため、一見して地方や田舎を揶揄するような内容と受け取られてしまうかもしれない。しかし、そこはどうか優しくおおらかな心でお読みいただきたい。何しろ今私は地方移住前でナーバスになっているのだから。上述の文脈からの私の気持ちを推察の上、ご無礼をどうかご容赦いただきたい。 

 

では、書こう。

 

【地方移住前に東京出身者が思うこと5選】

 

◆恐怖1:隣家との距離感が怖い

さて東京といえば、ほぼ近所付き合いのない世界である。東京の実家にも当然隣家はあるが、ほとんど関わりはない。

もちろんそれで困ったことはないし、これまで近所付き合いで軋轢や問題が生じたことは一度もない。

顔を合わせればにこやかに挨拶を交わし、それ以上の領域に決して踏み入れることはない。お互いのプライバシーや思想を尊重しながら、絶妙な距離感を保ち続ける。家々が、密集し物理的に非常に近いからこそ、適度な距離感を保つ。これは東京における人々の知恵でありリテラシーでありマナーであるともいえるだろう。

だかしかし、田舎では人と人との距離が異常に近いと言うではないか!

妻から聞いたところによれば、隣家の家族構成、各家族の性別、顔、年齢、名前などの基本個人情報ははもちろんのこと、学校や仕事、病歴、恋愛歴などかなりセンシティブな内容に至る、ほとんどすべての情報を把握しているという。

理解不能。理解不能

駐車場に車がなければ旅行や入院でもしているかのと推察されるともいう。

怖い!怖すぎるぞ!田舎の距離感!!

 

 

◆恐怖2:町民オリンピックが怖い

私たち家族は先日まで5年ほど福岡に住んでいた。福岡は私たちの移住先である佐賀県からも近く、妻の父と母(佐賀県は妻の地元である)と休日に出かけることなどもよくあった。そこで妻の父母と休日の予定を組もうとすると、割と高い頻度で彼らが発するある台詞があった。

それは、

「あー、その日は無理やね。町民オリンピックやけん。」 

 

は?町民オリンピック!?

だと!?

 

 詳しいことは分からない、詳しいことは分からないのだが、確かなことはこの「町民オリンピック」なるものが、彼らの優先順位、最高位にあるということだ。少なくともそれは娘夫婦と孫とのお出かけ以上に優先されるべきものであるらしい。 

 

いやいや町民オリンピック

が!?

 

 一体なんなのだ!?町民オリンピック。なぜ優先順位一位なのだ!?

名前から想像するに町民で企画した、交流イベントと言ったところであろう。そんなもの「孫とお出かけがあるのだ。」と言ってすっぽかしたらよかろう。 

 

だって町民オリンピック

だぞ!?

 

一体何をしているのだ町民オリンピック。本当に何なのだ町民オリンピック。その詳細は闇に包まれたままである。

移住後は、私も参加されられるのだろうか。それはそれで面白そうなので、むしろ積極的に参加の上、潜入レポートを執筆したい。

怖い!怖すぎるぞ!町民オリンピック!

 

 ◆恐怖3:溝掃除が怖い

皆さんは「溝掃除」をご存知だろうか?溝掃除とはその名の通り、溝を掃除することである。ここでいう溝とは、道路の側溝、いわゆる公共の溝である。

東京の感覚で言えば、このような溝を掃除するのは間違いなく役所の仕事、行政の業務範疇と考えるのが一般的であろう。東京にも暗渠化の行き届いていない小さなドブ川のようなものはよくあるし、私の実家のすぐ近くにもある。しかし私は東京に34年住んでいたが今まで溝を掃除したことなど一度もない。

しかし妻から聞いたところによれば、彼女の地元(私の移住先)では、この様な道路の側溝の掃除は地域の住民が行っているというのだ。

 嘘でしょ?それ行政の仕事と違うの!?

しかし何度問いただしても妻は俯き首を横に振るばかり、一体地方自治体は何をしているのだ!?一体なんなのだ溝掃除!

こちらも移住後は積極的に参加の上、その潜入レポートを執筆したい。

怖い!怖すぎるぞ!溝掃除!

 

 

さて、ここまでは主に地方の人間関係に対する恐怖について書いてきた。

※私の地元である東京都世田谷区の人口は約90万人。対して移住先の佐賀県有田町の人口は約2万人。恐らく人口が少ない地方では東京では行政が行っている役割の一部を地域住民が担っているのだろう。そして、その結果として、地域のコミューンが重要化し、地域住人同士の距離感が近くなっているという図式も見えてきた。これについて、どっちが好きか、どっちがしっくりくると考えるかは、人によるだろう。

 

では、以降は環境についての恐怖を公開していきたい。

 

◆恐怖4:虫が怖い

妻から伝え聞いたところによれば、田舎にはムカデやゲジゲジなる東京にいれば図鑑でしかお目にかかることのない最狂クラスのモンスターたちが跋扈しているという!!怖っ!!本当無理!

東京における虫で、最大最強であり唯一の脅威はGである。その単語を、書くことすらおぞましいので書かないが、私のレベル、アイテム、スキルではヤツ一匹倒せるかどうかというところである。

しかし田舎には上述の通り、ヤツをも凌駕するまだ見たこともない恐ろしい化物たちが潜んでいるというのだ!

弱点属性もアイテム耐性も分からない大型モンスターに一体どうやって立ち向かえばいいというのか!?

強い確信を持って断言する!もしそんなものに出くわしたら甲高い叫び声を上げて失心する!絶対失心する!あと失禁もする!絶対に

怖い!怖すぎるぞ!田舎の虫!

 

◆恐怖5:動物も怖い

野生動物といえば東京都内でお目にかかるのはもっとも大きいもので、せいぜい野良猫である。私は世田谷の実家近くで狸やイタチにも出くわしたことがあるが。あれはかなりレアな体験だった。

しかし地方には非常に恐ろしい大型野生動物が生息しているという。怖っ!

先日妻の実家(移住先)に滞在した時のこと、夜に酒が足りなくなっため、家から徒歩3分ほどのところにある「お酒も売ってるドラッグストア」に歩いて行こうとしたとき、妻の両親がこいつ本気か?という目で私を見つめ、本当に歩いていく気なのか?と何度か問いただした後、私の意思が固いことを確認すると、「じゃ、いってらっしゃい、、」と言った後、こう続けたのだ。

 「、、イノシシに気をつけてね。」

ふぁ!?イノシシ!?

(不審者とか車とかでなく!?)

私 :「えと・・・その 今 なんて言ったのかね?聞きまちがいかな?『イノシシ』と言ったように聞こえたが・・・」

義父:「言葉どおりだ」

私 :「ふざけるなよ!答えろ!『イノシシ』って何だッ!『イノシシ』ってあの『イノシシ』のことなのか!?この辺りに『イノシシ』が出るのか!?」

義父:「・・・」

私 :「答えろと言っているのだッ!!」 

義父:「どうかしたのか?気分でも悪いのか・・・」

私 :「クッ!!」(いくらここが田舎だとしても、まさかイノシシが本当にいるだろうか?もし仮にいたとしても私の買い物中にイノシシに出会うことなどあるだろうか?ズバリ!あるわけがないッ!!) 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

 

私 :「こ・・・この自信ッ!!こいつまさかッ!まさか本当に『イノシシ』がッ!!」

義父:「さあ!行くのか!行かないのか!ハッキリ言葉に出して行ってもらおうッ!」

私 :「ヒイイイイイイイイ 行っやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!行っやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・」

私 :「・・・」

妻 :「ヒイイイイイイイイ立ったまんま気を失っているゥゥゥ」

 

 再起不能

  

少々お遊びが過ぎたが書いていてとても楽しかった。

そう!なんと私の移住先となる佐賀にはイノシシが出るらしいのだ! これは妻から聞いた実話であるが、妻の弟さんが夜に車を運転していると、イノシシが突然飛び出してきて車にぶつかったという。幸い怪我はなかったものの弟さんの車は大きく損傷したという。尚、車にぶつかったそのイノシシは元気いっぱいに山の中へと駆けていったという。それで終わりではない、イノシシによる車の破損は保険の適用対象外だというッ!!

怖いッ!怖すぎるぞッ!イノシシィィィィィッ!!

 

 

以上が、今私が想像している田舎に対する恐怖である。実際に文字に起こしてまとめてみたら、以外となんとかなりそうな気もしてきたので書いてみて本当によかった。

 

恐怖とは、分からないこと、知らないことから来る不安によって生まれるものなのかもしれない。そして、実際に向き合い理解することで、その恐怖や不安は解消していくのではないだろうか。

 

来月より佐賀移住する私。

いつか私も、

「佐賀って怖いとこだと思ってたけど、住んでみたら全然そんなことなかった。とてもいいとこだ。」

と言える日が来るだろうか?

きっと来るはずだ!

移住後はしっかり佐賀と向き合い、佐賀と対話し、佐賀を理解する努力をしていきたい。

 

 

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