本ブログは私たち家族の佐賀移住を計画段階から公開し、その苦楽や顛末などをお伝えしていこうという取り組みである。

地方移住して2年半したらムキムキのモテモテになった話

佐賀に移住して2年半が経過しようとしている。

2年半といえばかなりの年月だ。移住当時4歳だった娘が小学生になるほどの年月である。移住当時39歳だったわたしは現在厄年、本厄である。

 

今回もかなり執筆間隔が空いてしまった。

いい訳をするわけではないがこれには理由がある。

前の記事にも書いたが、こちらでの生活に新鮮味や違和感を感じなくなったのである。

 

申し遅れたが、私は東京生まれ東京育ち。現在本厄の中年男子だ。

2019年にシステムエンジニアという精神を削る職を辞め、逃げるようにして(ノープランで)妻の地元である佐賀県に移住して来た。現在小学生になる娘の父親でもある。こちらに移住してきてからはフリーランスWebデザイナーとして主にECサイト運営の補助などをおこなっており、本記事執筆時点で、移住して2年半が経過しようとしている。

 

本ブログは地方移住の実際を体験者の視点から、移住以前の葛藤期、移住後の実体験などをお伝えするジャーナリズム的なものをお届けしたいと思って執筆し始めたものである。

そのためこのブログは地方移住を推奨するものでも、また反対するものでもない。ただ実際に移住を体験した私の感じたことをそのままお伝えしようという趣旨である。

そもそも、自身が地方移住を悩んでいた時に一切そのようなリアルな情報が存在しなかったのが不満だった。移住のことを発信するのは地方自治体や、やや偏った思想の持主など移住促進派が多い。疑い深い私は彼らの言うことを信用することができなかった。一方で反対派の意見もセンセーショナルで恐怖心をあおる「村八分」系や「地方移住した男の末路」系のものが多く「いやいやそこまでではないやろ?」とこれもまた信用できなかった。

 

そこで私だけは中庸な立場から、その実態や真実をお伝えしようではないか!

そう思って始めたのがこのブログである!!素晴らしい!!これがジャーナリズムや!!

 

しかしながら、移住後数か月にして、執筆が止まることになる。

その理由は人間が本来もつ順応性の高さにある。

移住初期は周りの環境すべてに違和感を感じた。何故なら私は生まれも育ちも東京、それはもうバッキバキのシティボーイである。その視点で見れば、佐賀での生活は違和感と新鮮さに満ち溢れていた。思う所、感じることろが多く、発信するネタは無限にあるように思えた。

しかし、数か月も過ぎてくると見えるものが変わってきた。世界と自身が融合し、環境に次第に慣れてきたのだ。

山が近くても驚かない、歩いて数分の距離にも自動車を使うようになる、初対面の人と自宅住所を交換することにもなんの抵抗も感じなくなる。

このようにして私はその内部から変異させられてしまったのだ。都会的なATフィールドは崩壊したが、これには破られたという印象はなかった。内部から徐々に浸食されたという表現が正しい。

シティボーイとしての都会的感覚、常識。そのようなものを徐々に失っていき、自分が自分でないものに変わっていく。いま私の中に何%シティボーイ分が残っているか分からない。

たまに福岡に行っただけで「人が多くて、建物がでかいな!」と感じるようになってしまった。

 

現時点で私がお伝えできることは、地方移住すると「精神が内部から浸食されて価値観も変わってしまうよ!」ということだ。

移住検討期、おそらく多くの人は、年収や家賃、その後のライフプランなど、「都会的価値基準」を前提に評価をし「移住してみるか?」とか「いやこれは都会の方がマシ」などという判断を下すだろう。

しかし、移住後その価値基準が内部から書き換えられていくとしたらどうだろう?価値基準が変われば、評価や判断も変わる。

移住という大きな選択に前に、恐怖が伴うのは当然である。そして誰もが「損や後悔をしたくない」と思うだろう。何しろ私たちの人生はワンチャンだ。しかし、移住前後で評価基準が180度と言わないまでもかなり大きく変わるとしたら??もはや移住検討など真面目に考えるのがバカバカしくなってくるのではないだろうか?

 

私の現時点での感覚的判断としては「移住してよかった。」と感じている。都会の生活にもどりたいか?と問われれば、迷わず「NO」と答えるだろう。その理由は「都会生活はしんどいから」だ。しかしながら、都会生活をしていた時の私は都会生活をそれほどしんどいとは感じていなかったのである。つたりこれは、すでに変わってしまった私の感覚的判断で、もし都会的感覚を残していた私がこの状況を評価したら、また違った判断を下すかもしれないのだ!

 

変化は精神だけには留まらない。都会生活時、覇気がないとよく言われていた私であるが、最近はコミュニケーション能力が増し覇気があると言われることもある。これについては自分でも自覚があり、無気力であった都会時代にくらべて、わりと気力があって、仕事でこシーンでも歯に衣着せぬ物言いをするようになった。割とオラオラしている感がある。それはフリーランスになったからなのかもしれない。「そんな稼がなくてもよくない?」と思っていた都会時代に比べて、いまは「稼げるものならいくらでも稼ぎたい」と思っている。

しかし、それだけではない、先日久しぶりに東京に住む友人とZOOMで会話をした時に、「〇〇君、ムキムキになったね!」と指摘されたのである!

まさか精神だけでなく肉体も!?そんなことが本当にあるのだろうか!?自分も気づかないうちにまさか肉体がムッキムキのバッキバキになっているなんて!!地方移住にそんな効果が!?あるいは最近NintedoSwichを買って、リングフィットアドベンチャーをやっているせいかもしれないし、赤子の頃からほぼ毎日子供を抱っこし続け、現在その子供が20Kgになっているからかもしれない。

 

しかし、大きな環境の変化は良くも悪くも人間を内部から変異させ、精神だけでなくその肉体や見た目をも変えてしまう力があることは確かなようだ。つまり、移住後のあなたは移住検討中のあなたとは別人である可能性が高い。ということである。

この事実が地方移住検討中の方にどのような救いを、与えるだろう?というか何の救いにも後押しにもならないに違いない。

地方移住検討中の方が、この事実を知ったとして、それを考慮して未来を想像することは不可能。自分が自分でなくなるなど、もはやホラー、ゾンビ映画のそれである。

しかしそれが現時点での私の所感である。

もちろんこれは私という1人の人間だけの意見なので、その言うところすべてを真に受けない方がいいだろう。しかし一考の余地はあるのではないだろうか?

この記事の内容があなたの地方移住検討の一助となれば幸いである。

 

さあ、君も地方移住してムキムキのモテモテ!ズブズブのジャブジャブに!